新しいアイデアなどに関する提案が、うまく取り上げられるようにするにはどうするか。「検討します」で終われば、何の変化もなく提案が放置されがちである。こうならない対応が必要である。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第155回目となる。
【引用はじめ】
新しいアイデアの提案に対して「検討しておきます」とだけ言われ、すぐには何の変化もないという状況は、どう変えたらよいでしょう。
規模の大きい提案ほど、また新規性の高い提案ほど、すぐには可決できません。だから誠実な対応として「検討します」と会社としては言うわけですが、これでは残念ながら提案者の行動は消去されてしまいます。提案を即決する以外にも、提案者に充足感を感じさせる対応はあります。
たとえば、提案があったら、その検討をするためのアクションプランをその場でつくるといったことです。提案の可否を決めるために、何を調べたらよいか、提案の完成度を高めるために、誰と話したらよいか、そういったことのスケジュールを、即座にプランしてしまうのです。そうすれば、会社としての本気度が提案者にも伝わりますし、会社がそこまですると約束することは、とりもなおさず提案が評価されたということですから、提案者は「提案して良かった」と思うことでしょう。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.161~p.162
【引用おわり】
新しい提案に対して、それを生かす手立てが大事である。簡単には実現しそうにないものでも、どんなアプローチが可能かその場で考えてみる。概略的なアクションプランを作成するのである。そうすれば、その提案も生かされたということで、提案者も満足する。新たな提案も生み出しやすくなる。
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