新しいアイデアがなかなか出ない。アイデアが出ても、「できない理由」ばっかり言われて否定されてしまう。そうならないようにするにはどうするか。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第154回目となる。
【引用はじめ】
みんなから新しいアイデアが出るようにするにはどうしたらよいか。まず、アイデアに対して「できない理由」を言われる、という状態を修正しましょう。
「できない理由を言う」という行動を強化していないでしょうか。できない理由を言う人がいても、あなたは感心しないで、「ふうん」と聞き流して、消去するのです。あるいは、「できない理由ばかり言っても何も生まれないよ」などと弱化するのです。
ただ、それだけでは、発言するという行動まで消去や弱化されてしまうおそれがあるので、ここでは代替行動を強化しましょう。たとえば、アイデアに対して「面白いですね」というポジティブなリアクションをするということでもよいのです。「面白ですね」と言った人に対し、あなたは同意したり笑顔で頷いたりする。そうすれば、このポジティブな行動が強化されることになります。こうすれば、アイデアを提案したときに、できない理由を言われることがなくなり、かわりに「面白い」などと感心されたり関心を示されたりすることになります。そうなれば、提案するという行動は強化されます。
舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.159~p.160
【引用おわり】
新しいアイデアに対して、「できない理由を言う」行動を納得して強化したりしてないだろうか。もちろん、新しいアイデアには難点がみられることも多い。それでも、そうした意見には肯定的な反応によって強化することが大切である。それによって、さらに良いアイデアが引き出せるようにするのである。
0 件のコメント:
コメントを投稿