2022年8月15日月曜日

本物の成長感

 前の自分より今の自分のほうが成長していると感じられるだろうか。自分の努力が報われるようにすることが大事である。以下、そのことについて、舞田本では、次のように説明している。引用は、通算で第149回目となる。

【引用はじめ】

 成長感とは、過去の自分より今の自分のほうが伸びたと実感することです。まじめに仕事をしていれば、外部景気に関係なく、人は成長しているはずです。

 ところが多くの職場では、今の自分と過去の自分とを比べるすべがないため、最終的な結果がどれだけ出せるようになったかで自分の成長を裏づけようとします。

 景気が上向いているときには、これは働く人に幸せな幻想をもたらします。つまり、ほんとうは外部要因のおかげでより大きな結果が出せるようになっているのに、あたかも自分が伸びたせいで、それが起きているような錯覚に陥るのです。フォローの風が吹かれていただけなのに、それが自分の実力だと勘違いするわけです。

 そうした勘違いの中で本当の努力を怠った人は、環境が悪くなると一転して絶望にとらわれてしまいます。風向き次第で浮かれるのも絶望するのも、どちらも本物の成長感とは違います。

舞田竜宜著・杉山尚子監修「行動分析学で社員のやる気を引き出す技術」2012年(日本経済新聞出版社刊)p.156

【引用おわり】

 今みたいにコロナ禍で思うように売り上げも上がらない。外部環境が自分たちの行動を妨げている。しかし、このせいにして何らかの工夫も努力もしないのでは、成長などあり得ない。こうしたピンチに際しても、問題を克服する努力が大事である。それによって、本物の成長につながることになる。 

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