2024年12月19日木曜日

問題解決(18) 「回復の原理」

 上司から、仕事中におしゃべりすることが叱られる。しかし、上司がいないとまたおしゃべりを続ける。なぜそうなるのか。おしゃべりという行動が弱化されてないからである。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第18回目の引用である。

【引用はじめ】

 上司が、新人のおしゃべりを叱るという行動随伴性は、弱化の原理の一例だ。上司が出先から帰ってくると、すぐにおしゃべりを止めたように、"叱られること" は嫌子としておしゃべりを弱化している。ただし先行条件は "仕事中でしかも上司がいるとき" である。

 新人は上司がいるときにはおしゃべりをしないが、いなくなったらおしゃべりをする。「回復の原理」が働くのである。

(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」1999年 開成出版刊、p.13)

【引用おわり】

 仕事の中のおしゃべりは、上司が叱ることで弱化の原理が働き、上司がいるところではおしゃべりをしなくなる。しかし、上司がいないと、おしゃべりは始まる。これが、「回復の原理」である。 

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