2024年12月25日水曜日

問題解決(24) 「現状分析するとどうなっている」

 書類処理することが、新人にとってなかなか難しい仕事だ。それをABC分析すると、さまざまな弱化の随伴性が働いていることがわかる。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第24回目の引用である。

【引用はじめ】

 弱化の行動随伴性は、望ましい行動を伸ばすという点からは欠点が多い。さらに弱化の行動随伴性には人間関係に悪影響を及ぼすという副作用がある。

 弱化にはこのような限界がある。だからパフォーマンス・マネジメントには強化の原理を多用するのが望ましい。通常、職場には、思いのほか強化の行動随伴性がかけている。

 給料やボーナスは仕事の成果に結びついていないから、書類を処理する行動を強化しない。行動に影響しないから(─)だ。仕事をしすぎると余計に仕事が回ってくるし、"良い子ぶっている"なんて陰でコソコソ言われたりする。楽しいおしゃべりもできなくなる。つまり、望ましい行動は弱化されていたのだ。これらは行動を起こりにくくさせるから、(↓)だ。仕事そのものもそんなに楽しい仕事ではないし、これじゃ彼女たちを責めるなんてあんまりだ。

(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」1999年 開成出版刊、p.14~p.15)

【引用おわり】

 書類を処理するにも、慣れない新人にとっては、弱化の随伴性が働いてうまくいかない。書類の処理を強化できるような随伴性はどうすれば良いかを工夫する必要がある。 

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