2024年12月6日金曜日

問題解決(5) 「強化の原理が働く行動随伴性」

 強化の原理が働くのは、先行条件→行動→結果という関係が成立するときである。行動の直前の先行条件がどうか。行動の直後の結果はどうか。そのような関係に着目するのが強化の原理の考え方である。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第5回目の引用である。

【引用はじめ】

 居酒屋で注文するとビールが出てくる。このような強化の原理が働くときには、「~のとき、~したら、~になった」という関係が成立している。「~のとき」というのは行動が起こる直前の環境のことで、先行条件という。居酒屋の例なら、主人と目があったときが先行条件になる。「~したら」は行動、「~になった」は行動の直後に起きた環境の変化のことで、結果という。居酒屋の例なら間違いなくビールがでてくることだ。強化の原理が働いて、もっとビールを頼むようになるというのは強化の結果であって、行動の結果ではないから間違えないように。

 先行条件と行動と結果の関係を行動随伴性という。

(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」1999年 開成出版刊、p.5~p.6)

【引用おわり】

 先行条件、行動、結果という一連の関係を明らかにすることで、行動する理由もわかってくる。それが、行動随伴性というものである。困難な問題を解決して、新しい行動を形成することもこの行動随伴性がカギを握っているのである。 

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