2024年12月30日月曜日

問題解決(30) 「安全行動が守られるようになった」

 工場内における安全行動が守られるようにするためのパフォーマンス・マネジメントを実施した。事故防止するための安全につながる行動をリストアップし、それが守られているかを測定するチェックリストによって、記録した。その記録をもとに目標が達成されたら強化するようにした。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第30回目の引用である。

【引用はじめ】

 事故を未然に防ぐための安全行動をリストアップ化した。こうした項目がどれくらい実施されているか、できるだけ簡単にでも正確に測定する方法を決めた。チェックリストを作り、一日数回、工場内を巡回して、ゴーグルや安全靴を着用しているかどうか、重い物を移動しているところを見たらその方法が適切かどうか、一つ一つを記録していったのだ。

 測定したデータを集めた後で、強化の原理を使ったパフォーマンス・マネジメントが開始された。安全行動がどれくらい遵守されていたかを得点化し、グラフとして工場内に張りだし、工場全体の目標を設定する。そして目標が達成された週には全員で抽選会を行い、くじで商品が当たるようにした。商品には、従業員の希望を参考に、休暇・映画のチケット、食事券などが用意された。

 その結果、安全行動の得点は上昇し、事故の件数は減少した。

(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」1999年 開成出版刊、p.18)

【引用おわり】

 事故防止に関する安全行動ができたら、強化するシステムをつくりあげて事故発生を劇的に減少することができたのは大きな成果である。こうしたことによって、従業員の仕事に対する意欲も上がった。自分たちの努力が問題解決を図る結果になったのだから。

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