2020年5月7日木曜日

私だけ大丈夫ルール=シートベルトの例

 私たちには、「私だけは大丈夫」と思ってしまう傾向がある。
 今流行の新型コロナウィルス感染症に対しても、私にはかかるはずがない。
 パチンコしても問題ないと思う人もいる。
 シートベルトも面倒でしなくてもいいという人もかつては多かった。
 それについて、舞田氏は、「私だけ大丈夫ルール=シートベルトの例」として、次のように述べる。 
 舞田氏による著書の紹介は第140回目である。

【引用はじめ】


 シートベルトすることで、事故に遭ったときの死亡率を半減するという事実があるのに、それを訴えるだけでは、ほとんどのドライバーはベルトをしなかった。
 しかし、平成19年度には一般道でのドライバーの着用率が95.0パーセント、助手席で86.3パーセントになったのは、減点が導入されたからである。
 危険を訴えるルールがなぜ守られないのかというと、そもそも交通事故に遭う確率が低いからである。
 だから、「自分だけは大丈夫」ということになり、コンプライアンスが得られないのである。
 従いやすいルールと従いにくいルールがあるのだ。  
 (舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」 p.325~p.3262008年、日本経済新聞出版社刊)

【引用おわり】

 シートベルトの着用率が上がったのは、罰則規定ができたからである。
 強制力ができたことによってルールを守ることができるようになった。
 そのおかげで交通事故による死亡率も低下した。

2020年5月6日水曜日

私だけは大丈夫ルール

 
 禁煙するって難しい。なぜなのだろう。
 それについて、舞田氏は、「私だけは大丈夫ルール」のためと、次のように述べる。 
 舞田氏による著書の紹介は第139回目である。

【引用はじめ】


 禁煙も難しい。
 吸えば将来、肺がんになるリスクが増えるということは、人に言われるまでもなく十分知っているのに、どうしてもタバコがやめられない。
 この場合も、吸った瞬間に快感が得られるという強化随伴性と、吸うと将来のリスクが高まるというルールとの「せめぎあい」になる。
 けれど、タバコを吸えば必ず肺がんで命を縮めるのかというと、それは確率の問題だ。
 もしも、ほぼ100パーセント肺がんになるということであるなら、喫煙行動にも歯止めがかかるだろう。
 けれど「肺がんになる人もいる」ということでは、「私は大丈夫」という甘い考えを持つことをやめることはできない。
 そして、もちろん、一本吸って肺がんになるわけではない。
 毎日一箱、何年も何十年も吸った結果である。
 したがって、肺がんのリスクは累積的であり、「ちりも積もれば山となる」ルールでもあるのだ。
 
 
 (舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」 p.3252008年、日本経済新聞出版社刊)

【引用おわり】

 タバコの害は巷間言われている。
 タバコの箱にも吸いすぎに注意しようという言葉まで書かれている。
 それでも、自分だけは大丈夫と吸っている人がいる。
 すべてが肺がんになるわけでない。
 肺がんになる人は不運といった思い込みがある。
 それがタバコの習慣をやめないことになる。
 しかし、肺がんになるとさすがタバコをやめるようである。

2020年5月5日火曜日

ちりも積もれば山となるルール

 私たちがなぜ多くの人がダイエットに失敗するのか。
 食事制限してもすぐには体重が減らない。
 多少の運動しても体重は簡単に減少しない。
 食事コントロールや運動の継続を長く続けることが難しい。
 それがダイエットを失敗させる原因である。
 それについて、舞田氏は、「ちりも積もれば山となるルール」のためと、次のように述べる。 
 舞田氏による著書の紹介は第138回目である。

【引用はじめ】


 ダイエットを決意して、甘いものを食べるのをよそうと思っても、なかなか難しい。
 「甘いものを食べれば太る」というルールがありながら、守れない。
 なぜか。
 それはまず、甘いものを食べるという行動を強化する強い随伴性があるからだ。
 甘いものを食べると、その瞬間に口の中に甘美さが広がり、何とも幸せな気分になってしまう。
 この強化の随伴性に対抗するには、通常のルールはあまりにも貧弱だ。
 食べたら太るとはいっても、ケーキ一個やおだんご一串で増える体重は一グラムにもならない。
 ケーキ一個やおだんご一串を何日も繰り返し、二、三カ月するとウエストがきつい、ベルトの穴が一つ分ずれた、スカートのフックがとまらない、ということになるのである。
 つまり、「太る」という結果は累積的にしか意味がない。
 ケーキ一個でも必ず皮下脂肪はつき、体重も増えている。
 しかし、誰にもわからないくらいほんの少しだけだ。
 この小さすぎる結果、累積しないとわからない結果は、行動を制御しにくい。
 だから、目の前の、この一つくらい大丈夫・・・・・と思って、たいていの人はダイエットに失敗してしまうのである。
 
 (舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」 p.324~p.3252008年、日本経済新聞出版社刊)

【引用おわり】

 私たちにとって思いどおりにいかない行動ってたくさんある。
 その多くの原因は、「ちりも積もれば山となる」ことがあるからだ。
 資格をとるには、一定の時間勉強しなければならない。
 それがなかなか続かない。
 外国語をマスターするには、繰り返しの訓練が必要である。
 こうしたことを続けることの難しさがうまくいかない原因なのだ。

2020年5月4日月曜日

さまざまなルール

 私たちが日常生活を送る中で、多くのルールにとり囲まれている。
 それについて、舞田氏は、「さまざまなルール」のことを、次のように述べる。 
 舞田氏による著書の紹介は第137回目である。

【引用はじめ】


 私たちが生きる社会には、さまざまなルールがある。
 「お小遣いを貯金しよう。それすれば、いつか欲しいものが買える。」
 「メールをもらったら、すぐに返事をしないといけない。さもないと、やがてメールがもらえなくなる。」
 「甘いものを毎日食べていたら、そのうち太る。」
 これらはすべて随伴性を記述したルールだ。
 そうしたルールの中に、行動学的に見て、従いやすいものと従いにくいものとがある。
 
 (舞田竜宣 + 杉山尚子著「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」 p.3242008年、日本経済新聞出版社刊)

【引用おわり】

 「さまざまなルール」において、従いやすいものはどういうものか。
 明確で、時間がかからず、得になるものである。
 たとえば、「5分前まで集まって、時間どおりに会議を始める」などのルールだと、10分前には、会議を始める準備にとりかかるなど決めておけば、そのルールが守れるようになる。
 組織において、ルール順守の対策がとられていることが重要となる。