工場内において、事故が多発している問題を解決しなければならない。そこで、安全な行動とは何かを分析して、それが実施できるようにする方策を追求した。それが「チェックリスト」の作成であった。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第33回目の引用である。
【引用はじめ】
複数の観察者が工場を訪れ、安全行動に関するチェックリストによって、正しく記録測定ができるか試してみた。まずは、チェックリストの記入の仕方を説明して、工場内を見て回り、安全行動を測定した。そして二人の記録を突き合わせ、記録が一致していない項目について、観察者同士が相談しながら、表現をより具体的にしたり、分かりやすくなるように変更した。
こうしてチェックリストを試し、改良した後、本格的な測定を始めた。一週間に3日、10分間だけ工場を訪れ、安全行動を記録した。いつも同じ曜日や同じ時間帯にならないように注意した。また、何回かに一回は別の観察者も連れていき、記録が一致するかどうか確認した。
(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」1999年 開成出版刊、p.19)
【引用おわり】
安全行動に関するチェックリストを作成するだけでは、役立つようにならない。そのチェックリストを使って、誰が記録測定しても、結果が一致するものでなければならない。初めは、作成したばかりのチェックリストを試しに使ってみて、問題がないことが分かったら、本格的に使用して安全行動の測定を行うようにするのである。
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