2025年1月18日土曜日

問題解決(48) 「行動記録だけでは効果長続きしない」

 行動目標が最初のうちはなんとかできていた。しかし、三週間もすると、行動目標ができなくなっている。なんで、できなくなったのだろうとA夫もB子も悩む。ダメだなあと思ってしまう。ついつい自己嫌悪に陥ってしまう。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第48回目の引用である。

【引用はじめ】

 記録をつけて、三週目、会社の仕事が忙しくなって、夜の10時過ぎまで残業していたA夫は、パソコンで書類を作成しながら爪を噛んでいる自分に気がついた。「や、やばい」と思いながらも、自分で自分の行動を止められず、あっという間にせっかく伸びていた爪をほとんど噛みきってしまった。おなじみの自己嫌悪である。B子の方も、会社から疲れて帰ってから公園までジョギングに行く気にならず、お風呂から上がるとテレビを見ながらお菓子を食べてしまっていた。これまた自己嫌悪に陥りながら。

 行動記録をつけるだけでは、効果が長続きしないようだ。意志が弱いからなんて思ってしまうが。グラフで目標達成を見るという好子による強化は、仕事のイライラを解消する強化とか、疲れているときに運動するといった弱化よりも弱いということだ。

 記録をつけるだけじゃなくて、もう少し強力な好子や嫌子も使わなくちゃならないのかもしれない。

(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.26~p.27)

【引用おわり】

 A夫は「爪先の白い部分がある」、B子は「ジョギング15分など」が行動目標であった。その行動記録を付けていたのだが、それだけでは行動目標ができるようにならなくなってしまった。記録のみでは、好子としての効果は不十分だった。より好子としての機能が高められものが必要だ。どんな好子を準備すべきなのか。 

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