安全行動がどのぐらい実施されているかをチェックリストで測定して、それを折れ線グラフで表した。従業員が安全行動を守っていれば、賞品などがもらえる目標達成ゲームも導入した。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第34回目の引用である。
【引用はじめ】
安全行動に関するチェックリストを試し、改良した後、本格的な測定を始めた。一週間に3日、10分間だけ工場を訪れ、安全行動を記録した。いつも同じ曜日や同じ時間帯にならないように注意した。また、何回かに一回は別の観察者も連れていき、記録が一致するかどうか確認した。
安全行動の記録を折れ線グラフで表した。その折れ線は30%から40%の間をくねくねと蛇行していた。この結果を受けて、目標達成ゲームをやることにした。まずは、工場長が主任たちに"ゲーム"の趣旨を説明し、協力を求めた。主任たちには安全行動を記録してもらった。それも従業員を叱らずに、マスクをつけていない部下を見ても注意しないようにお願いした。
次に、工場長は従業員全員とミーティングをして、ゲームの目的や方法を説明した。彼らは自分たちで賞品を選べるとなると、有給休暇を先にとる権利、バイクのガソリン代、ディズニーランドの入場券、自分専用の工具一式などがあげられた。
翌日から、従業員の安全行動は目に見えて向上した。
(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」1999年 開成出版刊、p.19~p.20)
【引用おわり】
安全行動ができていれば、賞品がもらえる。そのような目標達成ゲームは従業員の安全行動を守らせるのに効果を発揮した。
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