ケーキを食べると、すぐ甘さを感じることができる。とても美味しい。また、食べたくなる。行動と結果には、ほとんど時間差がない。これが強化の原理である。行動の制御は時間の要素が大きいのである。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第54回目の引用である。
【引用はじめ】
ケーキや甘いお菓子を食べてしまう時には、もちろん、強力な強化の原理が働いている。一般に、行動(B)と結果(C)の間の時間差が短いほど、強化の原理は強く働く。ケーキ一口、口に入れると、瞬時に甘さが広がる。抜群の好子だ。そして強化の原理が働く。
ところが、一口のケーキでは体重の増加には影響しない。二口でもたいして変わらない。でも、一、二週間ケーキを食べ続けると、体重計に乗るのが怖くなってくる。確かに嫌子だ。でも、この結果には時間差があり過ぎる。だから弱化の原理が働かない。
(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.28)
【引用おわり】
ケーキを食べると、その結果はどうなるか。ABC分析が明らかにしてくれる。「美味しい」は瞬時に感じる。強化されるので、またケーキを食べたくなるのだ。「体重の増加」が気になる。でも、すぐ体重が増えるわけでない。ケーキを食べることにはほとんど影響することない。「だめだなぁ」と思ってたりするのは、個人攻撃の罠と言っていい。問題解決につながることはない。ケーキを食べることを制御するには、どんな方法がいいか、さらなるABC分析が必要だ。
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