自分の行動が思いどおりにいかない。そのことに対する悩みは大きい。自分は意志が弱いからだとつい思ってしまう。問題を意志のせいにしてしまうのである。それが誤りだ。そうした内容について、「パフォーマンス・マネジメント」による第50回目の引用である。
【引用はじめ】
自分の行動を自分で管理するのは難しい。ケーキやタバコのような強力な好子があったり、癖のように行動が自動化していたり、対人関係で、たとえばすぐに皮肉を言ってしまうように、これまでの人生でずっと強化され、行動レパートリーになってしまっている場合には特にそうである。
しかし、そもそもの問題は「自分の行動は自分の意志によるものだ」という迷信にあるのかもしれない。これは迷信である。強化の原理や弱化の原理から分かるように、行動は環境との関係、すなわち行動随伴性によって引き起こされたり、抑えられたりする。意志の力によってではない。
(島宗理著 「パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学」 1999年 開成出版刊、p.27)
【引用おわり】
自分の行動の問題を意志のせいにしても問題は遠のくばかり。そうした解釈に終始しないで、問題行動とそこに伴う環境変化に着目することが大事。行動の直後に何があるかを探るのである。行動とその直後の環境により、行動が変わることを明らかにするのだ。
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