2026年5月27日水曜日

それでも人は嫌子を使う

  嫌子を使って行動を制御するとさまざまな問題が生ずる。「嫌子によって耐性がつく」、「嫌子を与える人間を避けるようになる」、「嫌子を使うと行動が抑制される」、「適切な行動を教えない」そして、「効果は一時的」である。それでも、つい嫌子を使ってしまう。

【引用はじめ】

 それでも人は嫌子を使い続ける。嫌子をを使う行動が強化されているからだ。課長がジロリと睨んだり、嫌みを言ったりする行動は、嫌子消失によって強化されている。

 部下が帰り支度を始めたとたん、課長がジロリと睨むと、一瞬、帰り支度の手が止まったり、部下がバツの悪そうな顔をしたりする。それが強化の随伴性となって、嫌子を与える行動を強化するのだ。したがって、課長が嫌子を与える行動は、部下の行動で強化されている。部下をコントロールしていたつもりの課長もまた、気づかぬうちに、部下によってコントロールされているのである。

(舞田竜宣・杉山尚子「行動分析学マネジメント 人と組織を変える方法論」日本経済新聞出版刊 2008.12.16, p.58)

【引用おわり】

 人は、相手をコントロールしているつもりでも、相手からもコントロールされていることに気付かない。そのため、嫌子を使うことがやめられない。難しい状況があることを理解しておくことだ。 

  

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